こんにちは、代表のマチダです。
これまで、賃貸管理業界の業務知識を吸収するために、SimpleUpの機能の拡充を急いできました。お客様の話を聞いて、スピード最優先で開発して、ダメ出しをもらい、調整を繰り返す。機能の付け足し、付け足しでここまできましたが、振込データからの自動入金が完成したところで、ひとつの区切りに到達したと感じています。
ここからは、小規模な管理会社に本当な機能に絞り込み、徹底的に磨き上げていきます。大きな会社では、それぞれのスタッフの役割分担が進み、多種多様な機能が必要となるため、重厚壮大な業務システムが必要になります。しかし、小さな会社では、そもそもスタッフ数が少なく、一人がいろいろな役割を果たす必要がありますので、小回りのきく、使い勝手の良い業務システムのほうが合っています。
使い勝手を徹底的に追及すると、システムの根幹から作り直すことが必要になることもあります。例えば、いまのSimpleUpは、私たちが入金管理や収支報告の理解が浅いときにつくったシステム土台の上に構築されています。お客様の要望にそうように機能開発していますが、システム土台に寸足らずな部分があると、残念ながら、それを迂回するような解決策を取らざるをえません。使い勝手にこだわると、こういった見えない負債を返済ために、ゼロからの作り直しが必要になることさえあるのです。実は、システム開発の教科書的には、こういったゼロからの作り直しはNGなんですが、それを繰り返し克服してきてからこそ、私たちの今もありますので、ここは、ひとつの勝負所だと感じています。
大規模なリニューアルを実行するために、ベトナムのエンジニアリソースへのアクセス準備、20代のエンジニアの新規採用と取り組んできました。おかげさまで、社内の平均年齢も大幅にダウンして、活気あるムードのなかで、準備が進んでいます。
その多様な人材をいかすために、設計ドキュメントの整備を開始しました。指示書レベルのドキュメントはいままでもあったのですが、設計全体に言及するような、正式なドキュメントは皆無でした。そして、正直にいうと、このドキュメントなるものは、私たちの泣き所なんです。ほんの数年前まで、たかだか3~4人で開発していましたので、ドキュメントなんてなくても、ハイスピードで開発をこなせていました。これぞ「小よく大を制す」といわんばかりに、ドキュメントがないことを自慢していました。近年、大きなチャンスにも恵まれ、数十人規模のプロジェクトを任された経験から、このドキュメントの大切さをひしひしと感じています。前進するためには、もう少し、大人になる必要があるみたいです。
地味だけど…大切なんですよね、設計ドキュメント。
理想の使い勝手を実現するために、コツコツ、コツコツ、進めています。